2018.10.19
仮想通貨やトークンを中心としたヘッジファンドの公開募集が日本で始まった。
募集総額は1,000億円で、申込み期間は2018年10月15日〜2019年1月23日。
ケイマン諸島に拠点を置くエポック・パートナーズ・リミテッドが管理会社となり、日本での管理・運用はTeneo Partners株式会社が担う。
「ディジアセ」と呼ばれるこのヘッジファンドでは多様なデジタル資産を取り扱っている。
経験豊富な運用会社が、個別には値動きが激しい商品に対する分散投資を行うことで、リスク管理とリターンの最大化を達成することがこのファンドの目的だ。
投資対象には仮想通貨やICO、仮想通貨マイニング、仮想通貨レンディングの他にAIやFinTech等の関連分野も含まれている。
仮想通貨市場は2018年初頭からの長期的な下降トレンドに悩まされている。
相場の回復には機関投資家が運用するマネーの流入が不可欠だと言われている。
彼らの資産運用総額は80兆USドル以上とも言われ、その一部でも仮想通貨市場に流入すれば与える影響は非常に大きい。
規制当局との兼ね合いで機関投資家の本格参入はもう少し先になりそうだが、先日も7.2兆USドル規模を誇る金融会社Fidelity Investmentsが設立した新会社が機関投資家向けの取引プラットフォームと資産保管サービスを発表しており、環境整備が進んでいる。
同時に、今回募集が開始されたヘッジファンドのような、一般投資家向けの投資商品や関連サービスも次々と発表されており、投資家マネーが流入しやすい環境は着々と進行していると評価できるだろう。
過去、仮想通貨市場は1〜2年程度の価格低迷期を経て、大きく価格を上昇させている。
今回も、将来的な躍進に向けた準備期間なのかもしれない。