2018.10.19
2017年春から不祥事や疑惑を持たれるような事件が相次いでいる仮想通貨テザーに、バハマで運営されているDeltec Bankに準備金(米ドル)が預けられていると匿名で報じられた。
以前から準備金は本当にあるのかという疑惑の念を抱かれていたが、今回の報道で仮想通貨テザーの準備金の存在が示唆された形となる。
また、この情報が報じられる数日前の15日にはビットコインの上昇が見られ、反対に仮想通貨テザーは急落し相関関係があるような形を見せることとなった。
このようにビットコインが上がればテザーが下がり、ビットコインが下がればテザーが上がることを繰り返していることから、仮想通貨テザーの運営団体Tether Limitedが価格操作をしているのではないかという疑惑が持たれている。
今回、仮想通貨テザーがDeltec Bankに準備金を預けたことによって、仮想通貨テザーに対する信用が回復されるのか注目を集めている。
米ドルと1対1の価値を持つペッグ通貨である仮想通貨テザーは、価格変動の少ない安定性のある仮想通貨として注目されていた。
しかし、不祥事や価格操作の疑いが相次ぎ信用を失っていることから、仮想通貨テザーの価値は安定しているとは言い難い。
今回の報道で仮想通貨テザーへの信用は少なからず回復されると考えられるが、完全に疑惑を払拭するためには十分であるとは言えないだろう。
仮想通貨の価格操作の実態、トークンが発行されている分の準備金の存在が明らかにされない限り、すべての信用を取り戻すのは難しいと思われる。
ペッグ通貨である仮想通貨テザーが信用に値する仮想通貨となれば、相場を気にすることなく仮想通貨を送金や決済に利用できる。
仮想通貨テザーが世間からの信頼を回復するような報道に期待したい。